家族登山(シリ−ズNO.1)

北アルプス白馬岳

 と き・・・・昭和56年7月24日(金)〜7月29日(木)

コ−ス・・・・神戸=JR信濃木崎〜白馬山荘〜猿倉〜白馬大雪渓〜白馬岳〜白馬大池〜天狗平〜栂池〜千国街道経由JR南小谷=JR富山=神戸

メンバ-・・・・家族5人(子供:中3、小6、小3)

登山のあらまし


7月26日(日) 快晴


昨日までは麓の木崎湖などで過ごしたが、今日からは山登り。ここ猿倉までタクシーで入り、小屋で今年の雪渓の様子を確認。「結構雪が多いのでアイゼンを付けて登ってくださいよ」とのこと。 まあ白馬尻まで登って考えることとし、少し行動食を腹に入れ出発。さあここからは自分の脚だけが頼りの山道になる。
 登山の起点 猿倉バス停(終点)



しばらくは緩やかな登りであるがやがてごろごろとした石の登りとなり、白馬尻の小屋に着く。 普通は稜線の小屋まで一気に登ってしまうところだが、9才のペースを考え、今夜はここで1泊しておこう。 運良く上から下ってきた4人家族に「良ければどうぞ」とX形アイゼン4組を\1000.で譲ってもらい1組は購入する。 午後にさっそくすぐ上まで迫っている雪渓で「アイゼンを付けての登降訓練」を2時間ほど実施し明日に備える。
白馬尻の小屋から雪渓を望む



 7月27日(月)快晴


4時30分起床。小屋の朝食を済ませて6時20分に小屋を出発。すぐ上でアイゼンを付けての登りとなるが、 昨日の練習の成果もあって順調に雪渓を登って行く。約2時間で大雪渓の上部に着き1回目の行動食をとり、さらにすぐ上の急峻な小雪渓のトラバースを慎重に通過し 上部のお花畑に向かう。
まだ日がささぬ早朝の雪渓登り



やや傾斜も緩くなり稜線も近い。あちこちに色とりどりの高山植物が現れはじめ、高くまで登ってきた疲れを癒してくれる。
すぐ前を大きなザックをかついだ縦走組がゆっくりではあるが確実な足取りで登って行く。
雪渓も終わりもうすぐ稜線だ



紫の「ミヤマオダマキ」がひときわ目立って咲いていた。他にもチングルマの穂が風にゆられて身震いしていたり、 ヨツバシオガマのピンクの花、星屑をちりばめたような白い花をつけたイワツメクサのかたまりなどなど・・・
たくさんの高山植物が迎えてくれる



高度があがるにしたがい高山植物の種類も数も増えてくる。
高山植物たち



白馬小屋で今夜の泊まりの手続きを済ませ、小屋の近くを散歩。下界の蒸し暑さがここではウソのようだ。
白馬小屋付近の雪田



7月28日(火)快晴


4時起床、気温10℃ まだ暗い。ちょっと寒いのを我慢しながら、小屋の近くの小高いピークに登り「ご来光」を迎えたのち、朝食を済ませ6時30分、小屋を出発し7時15分白馬岳頂上に着く。 白くかっこいいヘリコプターが小屋の荷揚げに飛来し、稜線のやや広い場所に荷物を降ろして行く。 頂上でひとときの休憩ののち三国堺の分岐点を栂池へと向かう。まばゆいばかりの好天気だ。
白馬岳頂上へ向かう途中で荷揚げのヘリが・・



1時間半ほどで青々とした水と残雪のコントラストが素晴らしい白馬大池を望む斜面に着きここで大休止。
この休憩と行動食によりまた元気がでてくる。蓮華温泉への道を左に過ごし天狗平へ向かう。
標高2300mにある天狗平は、あちこちに池唐が点在する湿原。ここからは急な下りが延々と続き、膝をガクガクさせながらの苦しい下りである。
栂池自然園のバス停につきホッと一息。ここから「塩の道」と呼ばれていた「千国街道」を、タクシーの運転手さんの「昔の牛と牛方の宿」の案内を受けながらJR南小谷駅へ。
富山経由で夜行列車に乗車し、翌早朝に大阪着、6時50分帰宅。おつかれさん。
白馬大池で気持ちのいい昼寝



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