家族登山(シリ−ズNO.4)
登山のあらまし
と き・・・・昭和60年8月1日(木)〜8月5日(月)
コ−ス・・・・神戸=松本=上高地〜岳沢〜前穂高岳〜奥穂高岳〜飛騨乗越〜白出沢〜新穂高温泉=新平湯温泉=飛騨鍾乳洞=JR高山=神戸
メンバ-・・・・家族5人(子供たち:大1、高1、中1)
8月2日(金) 晴れ
昨夜の夜行列車で早朝に松本に着き、ここから上高地に入る方法を検討する。直通バスが無くなり新島々まで松本地鉄に乗らなければならない。5人分の電車・バス代、荷物料金などを計算すると5人でタクシーを飛ばすのと変わらないのでタクシーにする。
釜トンネルをくぐり、朝もやに包まれた大正池の湖畔でちょっと休憩停車。上高地からは梓川の右岸沿いに進み、岳沢への登山道に入る。
気持ちのいい樹林帯の緩やかな坂道だ。こまどりのすきとおった「ピーン カラカラカラカラ・・・」と鳴く声が沢いっぱいにこだまする。
今夜の宿は「岳沢ヒュッテ」 何年振りだろう・・・。夜のとばりの中、満天の星空に天の川・・・・。天の川を仰ぎ見るのも久しぶりだ。
ここが穂高の岳沢側登山口
8月3日(土) 快晴
岳沢ヒュッテからはきつい登りの始まりだ。振りかえれば梓川もだんだんと低くなり、西穂高岳の稜線が視界に広がってくる。
森林限界も近いことだろう。
岳沢ヒュッテから前穂高岳への登りにかかる
小屋を出発してからもうすぐ3時間になるだろう。森林限界も過ぎ、この悪場を越えれば「紀美子平」。足場を確かめ、
一歩づつ高度を上げて行く。
紀美子平から前穂高岳の頂上に登るルートはごっつい岩がごろごろと重なり合う歩きにくいところだ。
前穂高 紀美子平手前ガラ場の急登
前穂高岳の頂上はカドカドした黒っぽい岩を大男がかき集めたような感じのするところだ。
ここまでくれば、岳沢とは反対側の涸沢が一望となり、涸沢カールの底には赤や黄色・青のテントがたくさん張られている。
吊り尾根の向こうには、これから向かう奥穂高岳がでんと構えて待ってくれている。
前穂高岳頂上 草も花もないてっぺん 3090m
前穂高岳からは北穂高岳〜南岳の向こうにひときわとがった槍が岳が美しい。
前穂高岳から遠く槍が岳を望む
吊り尾根を経由して奥穂高岳の頂上に14時丁度に着く。
小屋を出発してから7時間30分。みんなちょっと疲れたかな?
今夜の宿となる「穂高山荘」は飛騨乗越にあり、ここからは急な岩場の下りを鉄梯子を頼りに降りて行く。
奥穂高岳頂上 ここが北アルプスの最高峰 3190m
8月4日(日) 快晴
厳かな一日の幕開けだ。雲海の絨毯を少しづつ染めながら、堂々とではないが、1秒の狂いもなく正確に昇っているんだろう。
穂高岳山荘前で迎えるご来光
山の一夜のお世話になった「穂高山荘」にお礼を告げ、白出沢側へ下る。この沢は昔冬山合宿でつらい想いをしたコースでもあり、
複雑な気持ちで新穂高温泉へ下る。
新穂高温泉からバスで新平湯温泉へ行き、今回の登山も終わりだ。
穂高岳山荘
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