’96年12月23日
玉 山 登 山 記
緑菱会山岳部   早坂 吉昭


 かねてから、台湾の玉山(旧名:新高山3,952m)に登りたいと考えていたが、
3人以上のグループ登山で現地のガイドを雇う必要があると聞いており、安いツアーを探していた。
 今回、〇菱会山岳部の創立30周年の記念行事として、この登山が計画されたことを大山の全社大会で知り、急きょ神電の伊藤部長に電話で申し込んだ。
 幸い、参加を受け入れて頂き、会社には、送付された登山計画書を錦の御旗にして、勤続30年のチャージ休暇と称し、もらった旅行券まで利用して半額の追加費用で参加した。
 関東,関西,九州地区からの参加者30名が、’96年11月15日の風雨の
台北に集合した。
 期待していた中華料理は、さすがに旨かったが(しじみのしょうゆ漬けが旨かった)、さすがに毎日ではうんざりしてきて、帰国時にはお茶漬けが食べたくなった。
 到着日と山に出発する翌日の台北市は、雨または曇りであったが、南下するに従って晴れてくる 天気に全員元気いっぱいであった。
 登山初日は、阿里山賓館に宿泊。翌朝、バスで登山口の上東埔に向かう。
 阿里山は、国家公園なので道路、トイレ、登山道などは良く整備されていたが、
ところどころに陥没あるいは崖に切れ落ちている道路や、今にも落石のありそうな
崖下をバスが通過する時には肝を冷やした。
 9時10分、上東埔を出発。舗装された道路を歩き、塔塔加鞍部に約30分で
到着した。 ここから、前山を巻くような歩きやすい山道から、次第に急坂を登る。
 午前中は、晴天であったが、午後から次第に曇り、排雲山荘(3402m)に
着く頃には雨となり、雨具とザックカバーをつける羽目になった。
 翌朝は、ご来光組と後発組の2隊に分かれ、それぞれ台湾の山岳ガイドと共に、山頂を目指す。 ご来光組に入り、午前4時、満天の星空の下、ヘッドランプの明かりを頼りに、暗い山道を遅れないようにひたすら登る。 相変わらずの遅い足どりで、ガイドにフォローされながら1番ビリで、ジャスト6時に登頂でき、なんとか6時15分のご来光を拝めた。
 雲海から昇る朝日と島嶼であるにもかかわらず、日本アルプスを凌駕する雄大な山岳景観を満喫した。 後発組と共に、30人全員が登頂を果たし、往路の約半分の時間(3時間)で上東埔に下山した。
今回の玉山登山は、30名の大勢にも拘わらず、無事故で全員登頂を成し遂げて
帰国でき、また大変楽しい登山であったことは、一重に神電の伊藤様と津川様の、大変なご苦労の賜として、深く感謝致します。有り難うございました。
                                   
    以上



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